音のならない気泡シートじゃつまらないよね?

アートディレクターによる紙でできた気泡シート

ニューデザインパラダイス 作品番号93『気泡シート』
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/newdesign/design/060520.html


「プチプチ」、「エアキャップ」、「エアパッキン」、「セルマット」という名称はすべて商品名であり、
一般名称は「気泡シート」というらしい。へぇ〜


本来は「壁紙」として発明されたが、品質が悪く売れなかった。
ところがIBMがパソコンの梱包材として採用したことで、爆発的に普及したという。へぇ〜

見た目 ★★★★☆
機能性 ★★☆☆☆
欲しさ ★★★☆☆

見た目

http://www.np-g.com/npi_joho/wavy/index.html」という世界一伸びる紙を使って、紙の凹凸で模様を描いた気泡シートである。


「歳時記を彩る」ため、春(桜)、夏(波)、秋(紅葉)冬(雪)と四種類のパターンが用意され、凹凸による陰影がなかなかに美しい。
模様が和風なこともあり、風呂敷のイメージとも重なる。


これで贈り物などを包んだら、かなり気に入ってもらえるのではないだろうか。

機能性

従来の気泡シートの機能は以下の通りである。

  • 梱包
  • 暇つぶし

これに対して今回は、期待感や楽しみが増す「心情的な機能」を最優先したという。

  • 包まれたものが魅力的に
  • 受け取った時のワクワク感

たしかに、美しい模様と不透明性のおかげで上の機能は与えられている。
しかし、これらは包装紙がすでに持っている機能だ。
これでは包装紙に「梱包」機能を付けただけのように思えてならない。


気泡シートといえば、やはりつぶしたときの音が醍醐味である。
紙製のこの気泡シートはつぶせるものの、音はでないという。
これを無くしてしまったのは逆転の発想というより、やむを得ず切り捨てた感が否めない。


「暇つぶし」よりも「受け取ったときのワクワク感」を大切にしたというデザイナーの意図はわかるのだけれど、
得たものは小さく、失ったものは大きい気がする。

欲しさ

機能的にはあまりイケてないのだが、単純に見た目はカワイイし、梱包機能のついた包装紙としてなら使ってみたいと思わせる魅力がある。


プレゼントを買ったときに普通の包装紙とこの気泡シートを選べるなら、迷わずこの気泡シートを選ぶだろう。